大林宣彦追悼:時をかける少女

原作小説は、なんと1965年。


映像化は、実写映画が3回、アニメ映画が1回、
テレビドラマが5回。
一番早かったのは1972年のテレビドラマ。

今回は監督の大林宣彦さんが4月10日に亡くなったので、
追悼の意を込めて最も有名な1983年の実写映画を取り上げます。

1983年日本
監督:大林宣彦
主演:原田知世


この作品はタイムリープ、「転校生」は男女入れ替わりと

美味しいところを全部大林宣彦が持って行った

感があります。
これ以降、学園タイムリープといえば、
全部この作品の亜流になる訳です。


よく言われることですが、

「尾道三部作」

と、言われるように、広島県尾道市を舞台にしており、

叙情性の嵐

としか言いようのない映像美です。

学園モノにSFを導入した嚆矢が原作ならば、
学園SFに叙情性を追加した嚆矢がこの映画作品。


物語は静かに進行し、大きな事件など起きないのですが、
それゆえじんわり感動します。


しかし

冒頭のスキー場のシーンは全カットして欲しい

ほどの特撮レベルの低さなのですが、
その直後から始まるオープニングで
尾道の風景をこれでもか!というくらい映し出しており、

スキー場のシーンは忘れる

ことができます。
それくらいオープニングは美しい。


もう一つネガティブな事を言うと、

こんな言葉を発する人間はいない

と思うほど、リアリティのないセリフが続きます。
登場人物全員。

特に、原田知世が男にしなだれて、

「もっと強く抱いて」

などと、中学生にはあるまじき

五番町夕霧楼でも言わないようなセリフ

を吐きます。

ジジイの幻想の少女像というかなりのキモさ


どうしてもその辺りのセリフや演出が気になって
若い人には苦しいと思います。

「土曜日の実験室」とか「ラベンダーの香り」とか

ジジイの思う少女像は、端々に行き渡っています。
まあ、その

キモさを味わう

というのも、一つの楽しみ方かもしれません。


また、ヒロインが弓道部という設定も、
この後、頻出する作品の嚆矢な気がします。




ところでなんと、下のポスターの撮影は
マモンが通学していた高校の生物室だそうです。
驚き。



10点満点で7点。
冒頭のスキー場とキモいセリフがなければ9点。


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